過敏性腸症候群とは、胃腸の運動障害と知覚過敏により腹痛や便秘あるいは下痢が慢性的に起こる状態です。胃腸の動き方や感覚の問題ですから、X線検査や内視鏡検査等の画像診断では異常を認めません。潰瘍性大腸炎も過敏性腸症候群と同様にストレスと関係があると言われています。どちらの病気もいつ発症するか分からず、落ち着いたと思っても再発することがしばしばあります。また同じような症状がずるずると何年も続くこともあり、患者さんの体に大きな負担がかかります。悪化すると体が衰弱し貧血や発熱などを引き起こすこともあるため、決して、ただの腹痛や自分の体質と考えて放置をしてはいけません。
過敏性腸症候群とは、胃腸の運動障害と知覚過敏により腹痛や便秘あるいは下痢が慢性的に起こる状態です。胃腸の動き方や感覚の問題ですから、X線検査や内視鏡検査等の画像診断では異常を認めません。過敏性腸症候群も潰瘍性大腸炎も明確な原因は分かっていません。しかし原因としてストレスが関わっていると言われています。「腸は心の鏡」という言葉がありますが、科学的にもそれが事実であるということが証明されています。つまり脳がストレスを感知することでその刺激が腸に伝わり、腸管に刺激をもたらし症状を引き起こすのです。
胃腸が色々な刺激に対して敏感になっています。ストレス、食事、薬などの刺激が胃腸の運動異常の原因となります。この原因は人により様々ですが、これらの刺激が過大とならないように注意して生活する必要があります。他の病気のために服用している薬により腹痛と便通の異常を起こすことがあるので常用薬にも注意を払う必要があります。早く食べたり、食べ過ぎたりすると下痢症状が悪化するので、食習慣に注意する必要があります。また便秘をしやすい人は、積極的に体を動かし、運動習慣をつけることにより胃腸の運動機能の改善が期待できます。このようなことに注意しても症状が改善しない場合は、薬物療法を行っています。また難治性の患者には承諾を頂いた上、腸内フローラ移植という治療も行っており、現在データを集めている段階です。