エコー検査は患者さまにとって痛みを伴わない優れた検査です。さらに、全身のあらゆる部位の情報を得ることができるため、いろいろな病気を発見することができます。当院では日立アロカ製のエコーを使用しています。腹部エコー、甲状腺エコー、乳腺エコー、頸動脈エコー、下枝同静脈エコーをすることができます。
腹部エコーでは肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓に所見が認められるか調べる検査です。各臓器の腫瘍をはじめとして、結石、脂肪肝等生活習慣病と関連が強い所見も発見できます。よく見られる所見としては肝囊胞、脂肪肝、肝血管腫、胆嚢結石、胆嚢ポリープ、胆嚢腺筋症、腎血管性脂肪腫、腎嚢胞、膵嚢胞、脾腫、副脾、子宮筋腫、前立腺肥大などがあげられます。
頸動脈は、大動脈から頭部へ血液を送る血管のことです。
首の部分の頸動脈は脳へ血液を送る「内頸動脈」と、顔の方へ血液を送る「外頸動脈」とあり、それら分かれ道となる部分を『頸動脈分岐部』といい、「動脈硬化」になりやすい部位と言われています。
頸動脈部分のエコー検査「頸動脈エコー」では動脈硬化が原因となる心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳梗塞(のうこうそく)、大動脈解離(だいどうみゃくかいり)などの命にかかわる病気が発症する危険度を推測することができます。
乳がんは女性で一番多くかかるがんであり、早期に発見されるほど、治りやすいがんです。今、乳がん検診ではマンモグラフィが実施されていますが、乳腺の発達した乳房では発見しにくいケースもあります。
それでマンモグラフィに加えて超音波検査が注目されています。乳房超音波検査は乳房に超音波を当てて、戻ってくる音の速さの違いを白黒の点で表して画像化する検査です。
マンモグラフィで見えづらい乳腺組織が多い方の観察に適しています。
また、妊娠中、授乳中の方も検査できます乳房超音波では、かたまりを作る病変(腫瘤)の検出に優れています。がんだけでなく多くの良性の所見も見つけられます。
よく見られる良性の所見としては、のう胞、線維腺腫があげられます。このような所見がみられたという指摘を受けても特に心配はいりません。
当院では乳癌は1年間に平均2〜3例発見しています。